外科治療①

●外科治療

すい臓がんの中心的な治療法は手術によるがんの切除です。しかし、ガンと診断されてから手術でガンを切除できる患者さんは全体の10%程度しかいません。まれに手術をする場合でも、多くは根本から完全にがんを切除することを目指すものではありません。これは、ガンが周囲の重要な組織や血管にまで広がっていると切除が不可能であり、またすい臓全体を摘出しても延命効果はないとされるためです。

摘出手術を行った場合でも、多くの場合はその後、局所再発や肝臓への転移が生じます。また、手術の程度によって、さまざまな副作用も起こるとされています。

●外科治療を考える

すい臓がんの治療には、おもなものとして外科療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)の3つがあります。腫瘍の進行程度と全身状態などを考慮して、このうちのひとつ、あるいはこれらを組み合わせた治療が行われることが多いです。

外科療法は、簡単に言うとガンのあるところを切りとる治療法です。
手術法はガンのある場所によって異なります。膵頭部にがんがある場合は、膵頭十二指腸切除といって膵臓の頭部から体部の一部にかけてを胃の一部・十二指腸・小腸の一部・胆嚢などとともに切除します。膵尾部にがんがある場合には、尾側膵切除といって膵臓の体部・尾部と脾臓を切除します。がんのある範囲によっては、膵全摘という膵頭十二指腸切除と尾側膵切除を一緒にした手術を行う必要がある場合もあります。

がんの進行程度によってはがんをとることができない場合もあります。このような時には、十二指腸などがつまって食事がとれなくなるのを防ぐために胃と腸をつないだり、黄疸が出ないようにするために胆管と腸をつないだりするバイパス手術を行うこともあります。

日本の外科療法は世界でもトップクラスと言われています。しかし、それ以外の治療法が世界でワーストクラスとも言われています。

早期癌などは外科療法で治ることも多いので、外科療法にも大いに意味はあります。しかし、外科療法を受ける場合でも、あらかじめ治らなかった場合のことも考えておく必要があります。さもないと、医者に見捨てられることになりかねません。

日本では外科療法以外の治療が満足に行われていないため、外科療法で治らなかった患者は治療法がないとして切り捨てられることが多いようです。そうならないためにも、集学的医療方針に基づいた病院を選ぶことが重要となってきます。

 
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